コラム

業務ツール考察『徒然なるままに、、、』

ナレッジマネジメントとは?

第18回 20年04月更新

鈴与シンワートDX推進部A氏

あなたは「ナレッジマネジメント」という言葉を聞いたことがありますか。聞いたことがある人は、その意味をご存知でしょうか。

ナレッジマネジメントとは、最近よく使われるようになったビジネス用語で、企業経営における管理領域のひとつです。有効かつ効率的な仕事をしていくために必要な要素として、今、注目を集めている領域です。インターネットや人工知能の発達に伴い、考慮されるようになってきました。

企業全体の利益を改善していくためには、マネジメントがとても重要です。ここでは、その中の一つであるナレッジマネジメントとはどのようなものであるのか、ナレッジマネジメントがわかることでどのようなメリットがあるのかについて、具体的にご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

ナレッジマネジメントってなに?

ナレッジマネジメント(knowledge management)とは、企業経営におけるマネジメントの一つです。日本語では「知識管理」などと訳され、「KM」と略されることもあります。企業に所属する個人一人一人の知識や知恵などの、形はないけれど企業にとって資産であるものを、社内で明確化し共有していくことによって有効に活用します。それにより新たな改革を促進したり、個人の成長を手助けしたりし、個人、部門及び社内の全体的な生産性を向上させるための管理手法です。

ここでいうナレッジとは単なるデータや知識だけでなく、対処方法や手技などのノウハウも含まれています。定年まで同じ会社に勤め続けるが少なく、人材の入れ替わりも激しい昨今、特定の人だけがその知識を有していることはとても大きなリスクといえます。そのため昨今、ナレッジマネジメントが注目されています。

ナレッジマネジメントが注目される理由とは?

それぞれが持つ知識を全員で共有しようというナレッジマネジメントがこれからも注目されることになります。ではナレッジマネジメントがそれほどまでに注目される理由には何があるのでしょうか?ナレッジマネジメントの注目理由を考えてみましょう。

ナレッジマネジメント(Knowledge Management)とはKMとも略され、知識管理というような意味になります。この考え方は1990年代からありますが、ナレッジマネジメントが最近注目されるようになってきた理由の一つに働き方改革があります。従来のように残業はできない環境となり、少ない労力で、これまでと同じかそれ以上の業績が求められるようになりました。業務効率化を図り、生産性を向上させるためにもナレッジマネジメントが必要となってきたのです。

働き方の多様化という理由もあります。終身雇用制は崩れ、必ずしも出社しなくてもよいテレワークという働き方も生まれています。その中で企業の先輩たちが蓄積してきた知識を継承していくのが難しくなってきたのです。

さらに、IT技術の進歩により、情報を多くの社員が共有することはそれほど難しいことではなくなったという理由もあります。

暗黙知と形式知ってなに?

ナレッジマネジメントを考えるときに、人間が蓄積していく二種類の知識である「暗黙知」と「形式知」について知っておくとわかりやすくなります。これらについてご説明します。

「暗黙知」は個人の経験に基づく主観的なもので、言語化されていない、または容易に言語化できない知識のことです。具体的には、熟練した技術・仕事のノウハウなどの行動スキル、そして業務に対する思いや信念、業務を行うにあたって必要な視点といった思考スキルなどがあります。これとは逆に、「形式知」とは、主観的な知識を言葉や文章、図、絵、数値などを活用して他人にもわかるように言語化した客観的な知識のことをさします。業務のマニュアルや会議における説明資料もこれに当てはまります。暗黙知は形式知にすることにより、組織全体での共有・伝達が可能になるのです。

日本では従来、仕事におけるコツや勘、スキルやノウハウを伝え受け継いでいくことが大切にされてきました。「習うより慣れろ」「仕事は見て盗め」という言葉にもその文化が色濃く表れています。しかし、人員の入れ替わりが激しくなり、情報化の進んだ現代社会では、時間をかけて学び伝えていくだけでは対応できない場面が増えてきているのです。だからこそ、「暗黙知」を「形式知」に整理することが大切になってきています。ナレッジマネジメントとはまさにこの部分の管理を指しているともいえるでしょう。

企業がナレッジマネジメントを導入する上での課題とその解決策とは?

ナレッジマネジメントとは、SECI(セキ)モデルというプロセスを活用することで、個人が蓄積しているナレッジ(知識や仕事のコツ、ノウハウなど)を全社員で共有し、「暗黙知」を企業全体でなくしていくことで、スキルの底上げや新たなアイデアの発案を促したり、全社的な生産性を向上させたりする経営手法のことです。ナレッジマネジメントの対象はデータだけに留まらず、企業活動を行ううえでのあらゆる情報が対象となります。

ただし、ナレッジマネジメントには三つの課題があります。一つめの課題は、過剰なトップダウンにより社員からの反発を買い、ナレッジマネジメントがうまくいかないという点です。二つめの課題は、情報があまりにも多くて、集めるのが難しいという点です。三つめの課題は、ナレッジの取捨選択が難しいということです。

これらの課題は社員一人一人に目的を理解させる、ツールを活用して環境を変える、プル型のリコメンデーションを行うことで解決できます。ナレッジマネジメントは導入後も、しっかり管理・運用を行っていくことが大切です。

ナレッジマネジメントを導入して得られるメリットとは?

ナレッジマネジメントには、様々なメリットがあります。具体的にどのようなメリットがあるのかをご紹介していきましょう。

メリットの一つめは、業務を効率化できるということです。新入社員や、異動先でわからないことがあった場合にも、これまでのノウハウなどが整理されていれば、すぐに調べることができます。また、やり方を広く周知することで、作業の属人化も防げます。その社員が休業しても、現場を回すことができます。引き継ぎの際に、その都度文書でマニュアルを作る手間も省略できます。

二つめのメリットは、生産性の向上です。成績のいい社員のやり方(ナレッジ)を明文化すれば、他の社員も参考にすることができます。その途上で、さらに効率のよいやり方を発見できる可能性もあります。また、部門どうしの連携も取りやすくなります。すると企業の競争力もアップし、会社の価値を上げることができます。

三つめのメリットは、顧客対応力の底上げです。顧客の意見を、社員が広く共有できます。

商品開発などでは、参考にすることも可能です。また顧客情報を共有していれば、問い合わせがあったときにも素早く対応することが可能です。

このように、これまで個人個人が所有していたさまざまな知識を共有することで、社員1人1人のレベルアップに繋がります。成功すれば、会社全体の価値を底上げすることもできるので、ぜひ参考にしてみてください。

ナレッジマネジメントを導入しよう!メリットまとめ

ナレッジマネジメントとは、スタッフひとりひとりが蓄積しているナレッジ(知識や仕事のコツ、ノウハウなど)を会社全体で共有し、「暗黙知」を企業全体でなくしていくことで、スキルの底上げや新たなアイデアの発案を促したり、全社的な生産性を向上させたりする経営手法のことです。最近注目されています。

ナレッジマネジメントを導入することで、さまざまなスキルや情報を共有できたり、よいやり方をまねたりすることができるので、会社全体の業務改善につながります。また、業務の属人化を防ぐことができるので、病気などでスタッフが休む場合に業務がストップするリスクを減らすことができます。

ナレッジマネジメントの導入は容易ではありませんが、会社を見つめなおし、よりよい働き方を望むためにも、管理・運用していってください。

著者プロフィール(鈴与シンワートDX推進部A氏)

2016年鈴与シンワート株式会社へ中途入社し、DX推進部に所属し、今年で4年目。
元々はアシスタント業務をしていたが、現在は宣伝広告・広報担当として自社サービス、IT業界のマーケットを勉強中です。
日々の学習成果をコラムに綴り連載予定!!
よろしくお願いします。

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