コラム

業務ツール考察『徒然なるままに、、、』

ライフワークバランスを考えたときの日本特有の問題とは?

第66回 21年02月更新

鈴与シンワートマーケティング部A氏

ライフワークバランスは世界の多くの国で取り組みが進んでいますが、日本は遅れているというのが現状ではないでしょうか?
なぜ日本ではライフワークバランスが進まないのでしょうか?ライフワークバランスを進めるのに障害となる、日本特有の問題を考えてみましょう。

 

日本は専業主婦(夫)が多いって本当?その原因とは?

日本は他国と比べ専業主婦(夫)が多いと言われていますが、その原因は大きく分けて3つあると考えられます。1つ目は育児に労力がかかるという点です。小さな子どもは一瞬たりとも目が離せません。食事を与えたり、寝かせたり、あるいはしつけをしたり、といったことは働きながらできるものではありません。

2つ目は経済的な理由です。育児に時間を取られると働ける時間も少なくなり、必然的に給料は少なくなります。ベビーシッターを雇いたいと思っても、お金がなければできません。

3つ目は家庭環境の変化です。数年前に比べて核家族が格段に多くなりました。核家族というのは1世代家族のことです。昔は2世代家族、3世代家族が当たり前で、子ども1人を育てるのに何人もの人間が関わり、その中で子供は成長していきました。

以上のような原因により、働きながらの育児が難しくなるため、専業主婦(夫)がなかなか減らないのです。

 

日本は家事や子育てをする男性が少ないって本当?その原因とは?

家事や育児は母親が1人でやるものではありませんが、昔から家事や育児の中心は母親でした。

日本という国は「男が外で働き、女が家を守る」という、昔ながらの考えが未だに無くなることはありません。そういった考えでは、男性が家事をしなくて当たり前という面があります。

また、今の日本の会社は長時間労働が珍しくありません。時間的に家事や子育てに時間が割けない父親が多い、というのも一つの原因です。

会社での育児休暇制度も、周りの目が気になったり、休暇明けに会社でのポジションがなくなる不安があったり、ということで利用しにくい面もあります。これらは母親・父親の努力だけではなく、企業そして社会全体の努力が無ければ解決しません。

 

日本では介護のために退職する人が多いって本当?その原因とは?

日本では4人に1人が65歳以上の状態が迫り、介護の手が不足してきています。介護をする必要に迫られた場合、普通に仕事をしながら介護をすることは難しくなります。そのため、転職や退職する人が後を絶ちません。

しかし、条件に合う転職先を見つけることは困難で、転職サービス等を利用した効率的な仕事探しは難しいのが現状です。そのため、仕事を続けたくても退職せざるを得なくなるのです。

この現状を変えるには企業の理解と制度の改革が必要になります。近年の働き方改革などで、企業の取り組みも変わりつつありますが、実際に働く人々がその変化に対応し、世の中全体が考え方を変える必要があると思われます。

 

日本では都市部に仕事が集中しているって本当?

日本では都市部に仕事が集中しているのが現状です。その理由の一つに、産業への政府の規制が強いということがあります。政府の予算を引っ張ってこなければ事業が展開しづらく、それによりあらゆる産業の本社が東京に集中してくるという構図です。

また、日本には仕事において「直接会って話をすることが大切」という風潮が未だに根強く存在するため、あらゆる企業が東京に集中してしまうのです。事実、金融機関の本社はほとんどが東京にあります。

その他にも、主要な大学が東京に集中していること、女性の大学進学率の向上により以前に比べると都市部での女性の人口が増えていることも理由にあります。

男女問わず、優秀な学生が都市部に集まることで、新たな人材を求めて企業も増えてくるのです。

以上のような要因が重なり都市部の人口が増え、それらを対象としたさまざまなサービス等を提供する企業が増え、新たな雇用が生まれ、そして仕事を求める人々でさらに都市部の人口が増えるというスパイラルができあがっていくのです。

 

ライフワークバランスを見直すために企業ができることって何?

ライフワークバランスを見直すために企業ができることに、福利厚生制度の改善があります。

日本がまだ遅れているのが、女性だけでなく男性も育児休暇を取得するということです。取り入れる企業も増えていますが、決して定着しているとは言えません。これ以外にも住宅手当、資格所得手当等の補助制度も充実させる必要があります。

企業は労働時間の削減にも取り組む必要があります。日本は長時間働くことをよいこととする風潮が今でもあります。しかし働き方改革を実現するためには、残業時間を40時間以内にするなどの具体的な方策が必要になります。

人事評価制度の改善も企業には求められます。女性が育児休暇をとると、よい評価を与えないという企業がいまだにあります。公平な評価制度の確立は必要不可欠です。

働き方の選択肢を増やすことにも取り組まなければなりません。感染症対策で推進されているテレワークを始め、短時間労働やフレックス制の導入などで、育児や介護をする方でも働き続けられるような職場にしなければなりません。

 

ライフワークバランスを考えたときの日本特有の問題について

ライフワークバランスを考えたときに、日本特有の問題の一つが専業主婦(夫)を選ばざるを得ないという状況があります。いまだに男性が働き、女性が家事や育児を担当するという風潮も残っています。
介護が必要になって時間を取られると、仕事が続けられなくなり退職するケースが少なくありません。また、東京などの都市部に多くの企業が集まり、仕事が集中しているという問題もあります。ライフワークバランスを見直すため、日本の企業は福利厚生制度の改善、労働時間の削減、人事評価制度の改善、働き方の多様化が求められます。
日本でのライフワークバランスは、これら一つ一つの問題をクリアしながら進めていく必要があります。

著者プロフィール(鈴与シンワートマーケティング部A氏)

2016年鈴与シンワート株式会社へ中途入社し、マーケティング部に所属し、今年で4年目。
元々はアシスタント業務をしていたが、現在は宣伝広告・広報担当として自社サービス、IT業界のマーケットを勉強中です。
日々の学習成果をコラムに綴り連載予定!!
よろしくお願いします。

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