コラム

業務ツール考察『徒然なるままに、、、』

BCPってなに?どうして重要なの?①

第77回 21年04月更新

鈴与シンワートマーケティング部A氏

事業継続計画という言葉を聞かれたことはあるでしょうか?英語の略語はBCPと言いますが、自然災害やシステム障害などの緊急事態が生じても企業の被害を最小限にくい止め、事業が続けられるようにする計画ことを意味します。そのBCPについて調べてみましょう、

 

BCPって何?

BCPとはBusiness Continuity Planの頭文字をとった言葉で、日本語では事業継続計画と訳されています。

その目的は、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃、システム障害、不祥事などの危機的な状況に遭遇した時、事業資産の損害を最小限にくい止め、中心となる事業の継続や早期の復旧を可能にするため、平常時に行っておく必要がある活動や、緊急時における事業計画のための方法、手段などを計画的に取り決めておくということです。

日本は地震や台風などの自然災害の発生頻度が非常に高い国です。それ以外にもテロ攻撃などの人的な脅威に遭遇する可能性も無いとは言えません。

このような緊急事態に対応できない企業は、事業の縮小のみならず、最悪の場合は倒産にまで追い込まれます。大企業ならともかく、資金力のない中小企業のリスクの高さは容易に想像できます。

BCPは数多くのリスクに対し、事業の継続だけでなく顧客などから信頼される体制を構築するもので、中小企業庁が推進しています。

 

BCPが注目されるようになったきっかけとは?

1970年以降、企業ではコンピュータが中枢の機能となり、これが停止すると企業全体の事業継続を阻害するという心配から、コンピュータを止めない情報セキュリティの一環でBCPの必要性が高まりました。

そしてBCPが世界中に広まったのは、21世紀の幕開けと共に起こったアメリカ同時多発テロによる某企業の対応によるものだと言われています。

その企業は最も被害が大きかったワールドトレードセンターに入り、約9000人の従業員が働いていました。

この建物は破壊され、本社機能は壊滅してしまいましたが、1機目の事故後20分後には約9000人全員が避難し終えたのです。

想定をはるかに超える被害にもかかわらず人的被害が生じなかったのは、事故が起きる数ヶ月前に全社規模で大規模模擬訓練を行っていたからです。そのおかげで1機目の衝突後、たった7分で対策本部を立ち上げ、全員の避難につながりました。

この話は瞬く間に世界に広がり、BCPの有効性が一気に高まったのです。

 

BCPを策定することによるメリットとは?

日本は残念ながら、自然災害の多い国です。しかし災害が起きた時、早急に対処できるような計画が立てられていたら、企業は存続することができます。

このBCPを策定することで、企業は緊急時、即座に事業の維持と早期復旧が可能になります。また、それにより顧客の流出を防ぐことができ、マーケットシェアも維持できます。

それだけでなく、BCPを策定する時に重要業務を把握することができ、経営戦略の立案や見直しをするよい機会になります。さらに、日頃からBCPを策定しておくことで、従業員に緊急時に対する高い危機意識を持たせることができます。

緊急時の対策が明確化されている企業は、取引先に安心感を与え、企業価値の向上にもつながります。

 

BCPを策定することはどうして重要なの?

BCPを策定しておくのが大事な理由の一つが、有事が起こった場合の影響が計り知れないからです。

地震や台風などの自然災害が起こると、サーバダウンなどでサービスが停止したり、インフラのダメージにより企業活動が行えなくなったりする可能性があります。

その企業が直接被害に遭っていなくても、仕入れ先や取引先が被害に遭っていると、事業の継続は難しくなります。

首都直下型地震などの大災害が予測される中、有事の際でも事業が継続できる体制を整えておかなければならないのです。

IT化の急速な発展に伴う障害に備えておくためにも、BCPの策定は必要になります。企業のシステムやネットワークへの依存度は高まるばかりです。この部分が停止すると、メールでのやり取りができないだけでなく、受発注システムが使えなくなること等で事業継続は難しくなります。

不正アクセスやサイバー攻撃が脅威となっている昨今、ネットワーク障害などのトラブルに備えておくためにもBCPは必要となります。

 

BCPを策定する手順とは?

BCPを策定する手順として、まず支障をきたすと存続が危ぶまれるような被害が出る事業を特定しておきます。また、復旧が難しくなる、人材、原料、施設、資金などの資源を洗い出しておかなければなりません。

その上で企業として問題となるリスクを洗い出しましょう。リスクには地震、台風などの自然災害、火災などの事故、操作ミスなどのオペレーションリスク、コンピュータウィルスなどのセキュリティリスク等々がありますが、考えられるものをすべて拾い出します。

次にリスクに優先順位を付けます。リスクには起こりうる頻度とダメージの程度という2つのポイントがあります。実際にリスクが発生した時、企業がどれほどの被害を受けるのかをその両面で判断することが大事です。

次に3つの段階に分けBCPの細かい内容を策定します。第一段階ではどのような被害があるのかを把握します。これにより事業継続に何が必要になるのかが見えてきます。

第二段階は業務の担当者以外が引き継げる状態にしたり、不足している資源を代替・移行する仕組みを整えたりします。そして第三段階では、リスクによって被害を受けた部分を復旧していく仕組みを整えます。

 

BCPの意味と重要性について①

日本では自然災害により企業も大きなダメージを受けます。また頼りきりになったシステムが停止すると大混乱となります。普段から危機意識を持ち、被害を食い止め早期に復旧できるよう、BCP(事業継続計画)の策定が必要となります。
ダメージが少なく早期に復旧できれば、マーケットシェアも維持でき、取引先にも安心感を与えることができます。BCPの策定にあたっては、危ないと思われる事業を選定し、不足が予想される資源を拾い出します。そして、リスクや被害の想定に続き、事業継続に必要な資源を拾い出し、代替・移行する仕組みを整えます。
重大なリスクはいつ発生するか分かりません。その時のために、一刻も早くBCPを策定しておきましょう。

著者プロフィール(鈴与シンワートマーケティング部A氏)

2016年鈴与シンワート株式会社へ中途入社し、マーケティング部に所属し、今年で4年目。
元々はアシスタント業務をしていたが、現在は宣伝広告・広報担当として自社サービス、IT業界のマーケットを勉強中です。
日々の学習成果をコラムに綴り連載予定!!
よろしくお願いします。

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