コラム

業務ツール考察『徒然なるままに、、、』

BCPってなに?どうして重要なの?②

第78回 21年04月更新

鈴与シンワートマーケティング部A氏

 

台風や地震などの自然災害、COVID-19でのパンデミック、IT化の発展により新たな問題となったシステム障害など、日本はBCP対策が必要となる多数の問題を抱えています。BCPの事例などを見ながら、これからの企業のあり方を考えていきましょう。

 

自然災害ってなに?

自然災害とは、危機的は自然現象によって、人命や人間の社会的活動また経済に被害が生じる現象のことを言います。

日本の法令上では、「暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火その他の異常な自然現象により生じる被害」と被災者生活再建支援法2条1号によって定義されています。

日本は世界的に見てもさまざまな災害が多発する国で「災害大国」とも言われています。日本列島は地質学的にプレート境界に位置するため、非常に急峻な地形を呈し、かつ地震や火山活動が活発な地域となっています。

世界のマグニチュード6以上の地震の約2割が日本列島の周辺で起こっており、活火山も世界の約7%が日本に存在します。

また、日本列島の多くの地域は温暖湿潤気候に属し、夏には台風、冬には季節風による豪雪に見舞われるという地理的条件となっているのが現実です。

 

パンデミックってなに?

パンデミックとは、人畜共通感染症の世界的大流行を表す言葉で、その語源はギリシア語のpandemosです。

パンデミックの中でも、生命に関わるような症状を伴う感染症においてパンデミックが発生すると、人類にとって大きな脅威となります。

かつてパンデミックに対する考え方が確立していなかった時代から、人類は何度もさまざまなパンデミックを経験してきました。代表例とも言えるのがインフルエンザです。インフルエンザは亜型のものが発生しやすく、鳥や豚の体内で変異したインフルエンザウィルスがヒトからヒトへの感染を容易にすることがあります。

こういった新型インフルエンザウィルスがスペインかぜやアジアかぜなど、一定の周期でパンデミックを引き起こし、世界中で多くの人が亡くなりました。

世界中で流行しているCOVID-19も、免疫を獲得している人が少ないが故に、かつてのインフルエンザパンデミックの時のような事態に陥っています。

 

システム障害ってなに?

システム障害とは、何かの原因で情報システムが動作しなくなったり、間違った動作をしたり、極端に処理能力が低下したりする現象のことです。

時々、ニュースなどで問題になることがありますが、銀行が運用している取引システムなどのコンピュータシステムにおける障害のことになります。

システム障害の原因には、操作ミス、機器の故障や破損、想定を超える過大な負荷、アクセスの急増、ソフトウェアの誤り(バグ)、インターネットなどを通じた外部攻撃、システムに侵入したコンピュータウィルスなどのマルウェアの活動などいろいろなケースがあります。

システム障害が発生すると、一部の機能の喪失、保存データの消滅、処理能力の低下、利用者や管理者の操作拒否、システムの完全停止など、大きな問題が生じます。

銀行や行政機関など、多くの人が利用するシステムでこの問題が起こると、社会全体に大きな影響を及ぼします。

 

BCP対策がされていない企業ってどうなる?

中小企業庁がBCP導入を支援する目的で「中小企業BCP策定運用指針」を発表しているにも関わらず、中小企業におけるBCP策定率は未だに15%程度と言われており、あまり進んでいないのが現状です。

その最大の理由は、アンケートによると「策定するノウハウやスキルがない」ということです。

しかし、オフィス内の地震対策が不完全で、棚が転倒して従業員がケガをした場合や、避難計画が不十分で避難が間に合わず被害が出た場合、企業は想定以上の損失を被り、活動を停止することを余儀なくされます。更に今日のコロナ禍により、想定の範囲で策定したBCPには改善の必要も出てきています。

地震を筆頭に災害リスクが絶えない日本では、このBCP対策は従業員や資産を守るために欠かせないものです。また、BCP策定が成されていない企業は、株主からの信頼を失うばかりか、業績にも影響していきます。

 

BCP対策の事例とは?

東日本大震災以降、我々日本人の災害への危機意識は高まっています。また、世界的な感染症の流行など、企業にとって災害対策が大きな課題であることは明確になりました。

危機意識の高まりに伴い、BCPの重要性も浸透してきています。BCPを作成する意義は、リスク対策だけにとどまらず、作成過程で現状の経営状況や体制を見直すことになるため、経営改善や業務の効率化など、企業の経営力強化にもつながります。

BCPは絵に描いた餅になりがちです。テンプレートを書き換えただけのBCPでは意味がないのです。

実効性の高いBCPを策定するためには、近い業種業態の他企業のBCP事例をヒントにし、自社のBCP策定に必要な情報を集めること大切です。

また、自治体のBCPも参考になる点が多くあります。基本方針やフロー、ケーススタディまで、詳細に記載されている公共性の高い組織のBCPは、企業においても参考になるはずです。

 

BCPの意味と重要性について②

企業が存続の危機を乗り切るためにBCPの策定が急務となっています。その対象となるリスクはいくつもあります。災害大国と呼ばれる日本の自然災害は台風や地震だけではありません。人類の目に見えない敵となるウィルスの脅威は今後もやってきます。パンデミックという言葉をこれからも聞くことになるかも知れません。
さらに人類が作り出したウィルスによるシステム障害等の脅威もあります。BCP策定がされている企業はまだほんの一部です。しかし、BCPを策定する過程で、業務の効率化や企業の経営力の強化も同時にできるというメリットもあります。
策定にあたっては、この面で先行する企業や自治体のBCPも参考にしながら、次の脅威がやってくる前にBCPを策定しておきましょう。

著者プロフィール(鈴与シンワートマーケティング部A氏)

2016年鈴与シンワート株式会社へ中途入社し、マーケティング部に所属し、今年で4年目。
元々はアシスタント業務をしていたが、現在は宣伝広告・広報担当として自社サービス、IT業界のマーケットを勉強中です。
日々の学習成果をコラムに綴り連載予定!!
よろしくお願いします。

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