コラム

業務ツール考察『徒然なるままに、、、』

BCPを策定しておくメリットとは?

第83回 21年05月更新

鈴与シンワートマーケティング部A氏

BCPは事業継続計画と訳され、自然災害などの緊急事態発生時に、事業資産への被害を最小限にし、事業全体を復旧させるための対策や方法をまとめたものです。BCPを策定しておくと何かよいことがあるのでしょうか?ここではBCPを策定しておくメリットを考えてみましょう。

 

BCPの策定により緊急事態発生時に対応できるのはなぜ?

自然災害、大事故、テロなどの緊急事態が発生した時に、企業がBCP(事業継続計画)を策定しておくことには大いに意義があります。

緊急事態発生時にいち早く復旧するためにはどのような行動をとるのか、どのような行動の選択肢があるのかを事前に明らかにしておく必要があります。

緊急事態が発生するとパニック状態に陥るのは仕方ありません。しかしパニック状態であっても、冷静に判断ができ行動できると、被害が抑えられるばかりか復旧への近道にもなります。

BCPの策定にあたっては、うまく機能させるため事業計画を策定し、従業員への周知・教育・訓練を行い、運用上の問題点を拾い出し改善します。

業務フローや業務継続のために必要な情報関係の帳票などを文書にまとめます。フローに合わせて必要帳票を整理しておくと、パニックの状況下でも必要な情報にたどりつくことができます。

従業員への周知徹底・教育・訓練がしっかりしていたら、緊急事態発生時にも十分対応できます。

 

BCPの策定により緊急時に業務の優先順位が可視化できるのはなぜ?

BCPを策定するにあたっては、どの事業、どの業務を優先して復旧させるのかを話し合う必要があります。その結果、自社にとって優先しなければならない業務が明確になり可視化できます。

大きな自然災害、予測もしない事故やパンデミックが起こると人間は平常時ほど冷静に物事を判断できなくなります。しかし、緊急事態こそ平常時以上に冷静沈着に、かつスピーディーに意思決定をしなければなりません。パニックに陥ってしまうと判断を誤り、想定以上の損失を出してしまうこともあります。

さまざまなケースをあらかじめ想定してBCPを策定しておけば、業務の優先順位や判断基準が明確になるだけでなく、可視化により従業員全員が分かることになります。

事前の準備があるからこそ、精神的なショックやパニック状態を和らげ、適切な状況判断ができるようになるのです。

 

BCPの策定により取引先からの信頼性向上につながるのはなぜ?

産業の分業化により、一つの企業が持つ取引先、仕入先などの企業は増加しています。これは一つの企業が受けた影響は、自社のみならず関連企業にも影響を与えるということを意味します。

東日本大震災では、取引先の被災などを受けて事業継続が困難になった企業も少なくありません。このような事態を回避するためにもBCPの策定は不可欠です。

BCPは自社が存続するために必要になりますが、見方を変えれば取引先への影響を食い止めることにもなります。一つの企業が何かの影響で受けたダメージは取引先などへも伝播します。

BCP対策を行っていない企業は災害時に活動が停止したり、納品が送れたりすることがあります。それにより迷惑を受けるのは取引先などの他の企業です。

BCPを策定していたら、被災時の被害も最小限に抑えられます。また仮に活動が停止しても、復旧までの時間を短くすることができます。緊急時の対応がしっかり整っている企業は取引先からの信頼も高まります。自社の被害を最小限にするだけでなく、取引先からの信頼も得るためにBCPの策定が必要です。

 

BCPの策定により自社などの倒産リスクを軽減できるのはなぜ?

東日本大震災では多くの企業が倒産しました。倒産した企業は被災地に限らず、被災地から遠く離れた企業も含まれています。ある調査では、東日本大震災の関連倒産の中で約9割が取引先や仕入先の被災による影響を受けた倒産であったことが分かっています。

震災関連で倒産した企業はもともと経営基盤がぜい弱で、震災による業績不振が追い打ちをかけたと分析されています。

このような企業がもしBCPを策定していたら、これらの企業のうちのいくつかは倒産が免れていたはずです。

災害が発生した時に自社を守ってくれるのが主目的のBCP策定ですが、これは自社に限らず関連企業のダメージを減らし、倒産を防ぐためにも必要になるのです。

 

BCPを策定しておくメリットについて

BCPを策定しておくと、緊急事態が発生しパニック状態であっても、冷静に判断でき対応できるというメリットがあります。業務の優先順位や判断基準が明確になるだけでなく、可視化により従業員全員が理解できるようになります。
BCPは自社が存続するために必要になるばかりか、取引先への影響を食い止めることにもなります。取引先からの信頼性向上につながるということです。
災害が発生した時に自社を守ってくれるのがBCPですが、これは自社に限らず関連企業のダメージを減らし、倒産を防ぐというメリットもあります。地震や大事故などはいつやってくるか分かりません。
どのような事態になっても、事業中断を余儀なくされると被害は想像を超える域にまで達します。その影響を最小限にするためにもBCP策定をおすすめします。

著者プロフィール(鈴与シンワートマーケティング部A氏)

2016年鈴与シンワート株式会社へ中途入社し、マーケティング部に所属し、今年で4年目。
元々はアシスタント業務をしていたが、現在は宣伝広告・広報担当として自社サービス、IT業界のマーケットを勉強中です。
日々の学習成果をコラムに綴り連載予定!!
よろしくお願いします。

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