コラム

業務ツール考察『徒然なるままに、、、』

BCMってなに?

第84回 21年05月更新

鈴与シンワートマーケティング部A氏

BCMやBCPは何のことか説明するのは難しいです。しかし、自然災害などが多い時代には考えておかなければならない概念です。ここではBCM、BCP、防災対策の違い、BCMの効果的な構築方法、グループウェアが緊急時に役立つ理由などについて考えてみましょう。

 

BCM(事業継続マネジメント)ってなに?BCMの重要性とは?

企業が自然災害などの緊急事態が起こった時、中断しても被害を最小限にすることが事業継続で、そのための方針や手続きなどの計画を策定し、円滑に運用することがBCM(事業継続マネジメント)になります。

BCMには、緊急事態発生時に使用するツール、マニュアルの作成、従業員への訓練などを通じた浸透など、事業継続に関わるマネジメント全般が含まれます。

企業は緊急事態の発生により、製品やサービスの供給ができなくなることがあります。それにより企業は信頼を失うことにつながります。また、最近は産業の分業化が進んでいるため、一つの企業が受けたダメージは他社にも及んでしまいます。

BCMがきちんとできていないと、場合によっては自然災害などによる事業の中断から迅速に復旧できないこともあります。そのような事態を回避するためにもBCMは重要です。

 

BCMとBCPの違いとは?

BCPはBusiness Continuity Planの頭文字をとった言葉で、日本語では事業継続計画になります。一方BCMはBusiness Continuity Managementの頭文字をとった言葉で、日本語では事業継続マネジメントとなります。

BCPは自然災害や大事故、テロ等、事業を中断しなければならない事態が発生した時に備えて、中断を極力抑え、被害を最小限にするための計画になります。

事業の業務が中断あるいは阻害されるのに対し、事業を復旧し、再開し、あらかじめ想定したレベルまで回復するよう組織を導く文書化された手順です。

これに対し、BCMは緊急事態が発生した時に、事業の中断を極力抑え、被害を最小限にするマネジメントになります。これはマネジメント全般を指すので、緊急事態発生の対応に限ったことではありません。

その運用には、計画・実行・確認・改善のプロセスがあります。この運用全体がBCMで、BCMの中の「計画」に当たるのがBCPになります。BCPはBCMの一部ということです。

 

BCPと防災対策の違いとは?

BCPの対象には、地震・台風・豪雨などの自然災害、何らかの原因による停電、原子力発電所事故、テロ、感染症等のパンデミック、リコールなどがあります。

一方、防災対策は文字通り地震・台風・豪雨などの自然災害のみを対象として対策を立てることになります。

BCPは事業を継続することが目的で、仕入先などの他社も対象となります。一方、防災対策は自然災害から経営資産を守るため、自社のみが行う対策になります。

また、BCPは経営資産が失われた際に、予備として資産を戻すルートを確保したり、レンタルの計画を立てたり、設備を手動で動かすためのマニュアルを作成するなどの対策を講じることになります。一方、防災対策では経営資産が失われないよう、事前に対策を立てておくことになります。

 

BCMの効果的な構築方法とは?

BCMの効果的な構築には、まずBCMの基本方針を策定することが必要となります。経営方針・企業戦略などを整理し、同時に企業に求められていることも考慮に入れ、「人命優先」や「お客様へのサービス体制維持」などの方針を決めます。

次に、自然災害などの緊急時における影響を予測します。例えば、利益や売上げ、従業員、取引先との信頼関係などにどのような影響があるのかを予測します。維持しておきたいポイントや、復旧にかかる時間なども予測しておきます。

その上で、具体的な対策を検討していきます。例えば被害を受けた設備のバックアップ、予備電源をどうするのかを検討します。それを基に細かな計画やマニュアルを策定します。連絡網や対応の流れなどをマニュアル化します。この中には訓練計画を立てることも含まれます。

マニュアルができれば従業員への浸透を図らなければなりません。教育や訓練を行って浸透を図っていきます。

以上の過程ではさまざまな問題点や改善点も見つかります。最終段階としてBCMの見直しと改善が必要となります。BCM担当者は必要あれば経営者側との話し合いも必要です。

 

緊急時にグループウェアが情報共有ツールとして活躍する理由とは?

顔を合わせないタイプのコミュニケーションツールには電話やメールなどがあります。電話は1対1での対話となってしまい、複数人でのコミュニケーションには向きません。メールは複数人でのコミュニケーションが取れますが、文章になるので複雑な内容のやりとりは困難となります。

最近話題となっているグループウェアには、伝言や安否確認、スケジュール機能など、非常時に有効な機能が複数そろっています。

何より、災害時には電話などの回線はしばらくの間使えなくなることがありますが、グループウェアは特別な回線などを使用していないこと、インターネットを使っているという特徴から、復旧がかなり早いツールとなっています。

低コストでの導入が容易なこと、災害時にも復旧が早いといった理由から、緊急時に活躍する情報共有ツールであると言えます。

 

BCMについて

BCPは自然災害など、事業を中断しなければならない事態が発生した時に備えて、被害を最小限にするための計画になります。緊急事態発生の対応に限ったことではなく、計画・実行・確認・改善の運用全般に当たるのがBCMになります。BCPはBCMの一部ということです。
防災対策は自然災害のみを対象にしたもので、BCPは自然災害以外の大事故、テロ、パンデミックなども含みます。BCMを効果的に構築するには、基本方針の策定、影響の予測、対策の検討、計画の策定、従業員への浸透が大事です。
グループウェアには伝言、安否確認、スケジュール機能など、緊急時に役立つ機能がたくさん搭載されています。災害時の復旧も早いことから、災害時には助けになるツールと言えます。

著者プロフィール(鈴与シンワートマーケティング部A氏)

2016年鈴与シンワート株式会社へ中途入社し、マーケティング部に所属し、今年で4年目。
元々はアシスタント業務をしていたが、現在は宣伝広告・広報担当として自社サービス、IT業界のマーケットを勉強中です。
日々の学習成果をコラムに綴り連載予定!!
よろしくお願いします。

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