コラム

業務ツール考察『徒然なるままに、、、』

日本のハンコ文化とは?ハンコのあれこれ

第94回 21年06月更新

鈴与シンワートマーケティング部A氏

日本語が難しいことは今さら言うまでもありませんが、皆さんはハンコと印鑑、押印と捺印の違いをご存知でしょうか?感染症が流行って間もなく、「ハンコ廃止」と言われ始めました。日本独自のハンコ文化や、デジタル化に伴うハンコに代わる手段について調べてみましょう。

 

ハンコって何?印鑑との違いとは?

大切な事務手続きや証明の際に必ず使用されている言葉ながら、理解が不明瞭なまま何となく使われている言葉に「ハンコ」と「印鑑」があります。

ハンコと印鑑は混同されがちですが、ハンコは文字が刻印された本体を指すのに対し、印鑑は押した時に紙に写った朱肉跡を指します。

ハンコは厳密には「印章」と言います。ハンコを紙に押した時に、紙に残った朱肉の跡を「印影」と言います。印鑑は役所や銀行に登録してある印影ということになります。

紛らわしいですが「この書類に、ハンコを押して下さい」「この書類に印鑑は必要ですか?」という感じで使い分けるのが正しいのです。

 

捺印と押印の違いって何?

一般的に印鑑を押すことを示す「捺印」と「押印」ですが、二つの言葉にははっきりとした違いがあります。

捺印というのは「署名捺印」が略された言葉で、自筆による署名にハンコを押すことを指します。

署名は本人の直筆だけが有効であり、本人のものかどうかは筆跡鑑定で証明ができることから、署名捺印された書面は信頼度が高いと言えます。

これに対して押印とは「記名押印」が略された言葉で、印鑑やゴム印など、自筆以外の方法で記された氏名にハンコを押すこと、あるいは記名の無い箇所にハンコを押すことを指します。

 

日本におけるハンコの文化とは?

日本のビジネスの世界では、稟議書のような書類に印鑑が必要なことがよくあります。紙媒体での文書にハンコを押すことで認証として役に立っています。このようなスタイルは日本独自の文化です。

しかし、最近ではデジタル化の進歩や感染症の対策として署名の電子化が進み、ハンコは廃止の方向へ向かいつつあります。

ところが、日本のハンコ文化の廃止がそう簡単に進まないのには事情があります。日本は小さな企業が多いという産業構造があることや、廃止の方向に向かっても、思い出したようにハンコが重宝されるようになることで、廃止が完結しない歴史が残っています。

それに加えて、ビジネスの世界でハンコ文化の廃止が進んでも、ハンコを製造するメーカーが日本画や絵手紙の落款印のような趣味用のハンコも製造しています。実際、日本のハンコ文化は、芸術的にも文化的にも価値があるとされています。

 

テレワークにおけるハンコ文化の現状とは?

最近、テレワークの導入が進んでいる反面、日本のハンコ文化が問題となっています。どのような点が問題なのかというと、テレワークにより押印自体が難しくなり、上司の承認が遅れたり、それにより契約自体がなかなか進まなかったりと、ビジネスにおいて損失となっているという点です。

また、逆に押印をもらうためだけに出社するケースもあり、テレワークが全く意味を成していないという現状もあります。そのような現状を脱却するため、電子印鑑や電子署名というものを導入している会社も増えてきました。

電子署名も電子印鑑も、パソコン上で行うものなので、書類の印刷の手間もかからず出社する必要もないためテレワークには効果的です。

いずれも現在の日本のハンコ文化脱却のためには有効な手段なので、うまく活用していきたい機能と言えます。

 

ハンコの代わりになる電子署名って何?

電子署名とは、電子文書が本人作成の正式なもので、改ざんもされていないことを証明するものです。

注意しなければならないのは、本人直筆のサインなどと異なり、偽造が簡単にできるという点です。そこで電子証明書とタイムスタンプの付与が必要となります。

電子証明書とは、個人・法人の存在、信頼性、正当性を保証するインターネット上の身分証明書のことです。また、タイムスタンプとは、電子文書に時刻を刻印することで、その時刻以前にすでに文書が存在し、その時刻以降に文書が改ざんされていないことを証明するものです。

電子署名の普及に伴い、2001年に電子署名法が施行されました。それにより、電子署名の法的効力が定められ、電子データ上の署名が紙への押印やサインと同じように通用するための基盤が整えられました。

 

日本のハンコ文化とハンコのあれこれ

ハンコとは文字が刻印された本体を指し、印鑑は紙に写った印影を指します。また、押印は自筆以外の氏名に、あるいは氏名の無いものにハンコを押すことで、捺印とは自筆による署名にハンコを押すことになります。日本独自の文化であるハンコは近頃廃止が叫ばれています。ただ、芸術的な要素もあり完全に消滅するのは難しいようです。
そもそもテレワークを進めようとする現状にハンコはマッチしません。ハンコのためだけに出社するということも問題となりました。そこで登場したのがハンコに代わる電子署名という手段です。改ざんがしやすいという問題も、電子証明書とタイムスタンプで解決します。感染症拡大に遭遇し日本の社会も大きく変化しています。
これらの流れに遅れないよう、電子署名に早く慣れる必要がありそうです。

著者プロフィール(鈴与シンワートマーケティング部A氏)

2016年鈴与シンワート株式会社へ中途入社し、マーケティング部に所属し、今年で4年目。
元々はアシスタント業務をしていたが、現在は宣伝広告・広報担当として自社サービス、IT業界のマーケットを勉強中です。
日々の学習成果をコラムに綴り連載予定!!
よろしくお願いします。

バックナンバー